スイスイおぼえるAutoCAD LT2000/2000i
~レインボーブリッジを一週間で描こう~
AutoCADを独学するにあたり、初めて手にした学習本がこの、今はもう絶版のスイスイおぼえるシリーズです。
レインボーブリッジを一週間で描こうという、初心者にとっては壮大なコンセプトのもと、興味がそそられる題名だったのですが、
内容もまた、初心者でもレインボーブリッジの大枠が描けるように構成された素晴らしい内容でした。
まずは右も左もわからない状態から、この本に書いてあるとおりにやってみました。
ゆき先生という女性の方が、講師としてナビゲーションしてくださいます。
一週間で描くという構成ですが、水曜日あたりから遅れが出始めました(笑)
それでも、次の日に取り返そうと思い頑張りましたが、取り返すどころかまた遅れました。
もう、曜日は気にするのをやめて進めていくことにして結果、9日くらいで終わりました。
30日間使用できる、体験版のCDROMがついていたのも親切でした。
ただ、一ヶ月で学習を終えるように計画しないと使えなくなってしまうため、他にも学習したい本がありましたので、計画的に集中して進める必要がありました。
わたしの場合は、デスクトップのパソコンで練習した後に、別のノートパソコンで練習。
その後は家族や友人のパソコンを借りる、リカバリをする、などで再度練習することになりました。
数年前からはドラフトサイトというフリーの、AutoCADとよく似たソフトが使えるようになったことはほんとに有り難い限りです。
本の内容に戻ります。
先ずは月曜日のレッスンからですが、インターフェイスの解説と基本のコマンドを練習する構成となっており、
これはドリルのようにこなして主要な操作を一通り覚えてから、火曜日以降の橋梁を描いていくという流れになっています。
月曜日で練習したコマンドを駆使して、火曜・水曜・木曜・金曜と橋梁の基礎の部分から橋桁へと順に描いていきます。
途中、誤植があり、初心者のわたしにはワケが分からず、つまづいた点もありましたが、あんな巨大な構造物を自分が描けることが楽しくて、
つまづいた箇所は飛ばして描いていくうちに、形になってくるのが非常にワクワクしました。
土曜になると、ほぼ形となった橋梁を、縮尺を持たせ印刷をするためのペーパー空間のレイアウトを習います。
ここまでくれば、会社でのCAD操作も、そこそこできるようになる範囲です。
日曜とそれにプラスして放課後というカリキュラムがあり、テストと腕試しの作図という構成になっています。
テストと腕試しだけでも、ブランクがある場合にはとても有効な内容です。
そして、多少の遅れは出ても、最後に橋梁を描き終わった達成感はとても素晴らしいです。
この一冊を2~3回やりこめば実力はしっかりつきます。
一度目は何のことだか意味がわからない?にぶち当たり苦しいところもありますが、飛ばして次々進め、とにかく終わりまで一度はやり終えることがたいせつです。
2回目3回目と学習するうちに、あぁ、そういうことだったのかと理解できるようにもなっていきます。
一週間で終えるというのは難しいですが、橋梁についても勉強でき、ゆき先生という実在する方が先生として登場するのがなんだか心強く頼りになります。
良書です。
この、スイスイおぼえるシリーズには、この数年後に明石大橋を一週間で描こうという、AutoCAD LT 2004/2005のバージョンも出版されていまして、
こちらのバージョンの本を中古で購入して会社へ持っていき、CAD初心者の方に少しづつ勉強してもらいましたが、
無理なく使えるようになっていってくれたことも合わせて付け加えておきたいとおもいます。
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